運命と田園

久しぶりに千葉交響楽団!田園と運命。

ふー。燃え尽きた。。。

田園は弾く度に、音でほんとうに風を起こせる、雨を降らせられる、川のせせらぎが聞こえる…とふるえる。聞く人の原風景を呼び覚ます。人間も自然の一部であることを思い出させられる。

田園は本当に夢を見てるような曲だよなぁ。トランス状態になる。夢と現実のあわいのような。時間感覚がたまに変になる。何度弾いてもすごい。横浜シンフォニエッタで弾いたのは熊本だったっけ??何年前だろう。あのとき音が満ち満ちて特別な時空間ができた。あのときの感覚が忘れられない。


ベートーヴェンの音楽は、時に、人間讃歌のよう。生きているといろいろあるよね〜今日もがんばったね〜生きているって素晴らしいねぇと、音のあたたかなやわらかな毛布で包まれるような瞬間がある。ゆるされる。心のなかのHOMEを感じ、灯火がほんのり光るようなときがある。

開演前の夕空が美しかったなぁ。

今日の言葉*

「ホモー・スム。フーマーニー・ニール・アー・メー・アリエーヌム・プトー(私は人間である。人間に関わることで自分に無縁なものは何もないと思う)」

(テレンティウス)

……

人間はもともと自然の中の一部です。自然は宇宙の中の一部です。すべては全体であり、全体は一部でもあります。私たちは、星でもあり、木々でもあり、虫でもあります。だから星にだって、木々でもあり、虫でもあります。だから星にだって、木々にだって、虫にだって共感し、そしてそれと一体化するような観想をすることができます。しかし、虫はおそらく人間を見て自分と同じだとは考えない。この観想能力や共感能力こそが人間のすごいところであり、おそらくは三流の人の得意とするところではないでしょうか。」

安田登「三流のすすめ」


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