樹木希林さん。

樹木希林さんのことばに、泣いちゃったなー。

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直筆の手紙をこんなに書かれていたとは。なんて正直でまっすぐな方なのだろう。心というものには、ろうそくのように、真ん中に芯のようなものがある気がしていて、その真っ芯で生きていた方なのだなぁと感じた。真心(まごこころ)がじんわりと時間をかけて人を照らす。時にとてもきびしく、時にこの上なくやさしく。ろうそくの蝋が太い人も、細い人もいる。ろうそくの芯が長い人も短い人も、太い人も、細い人もいる。でも生きている限りその人には芯があり、かすかでも強くとも燃えている。仏陀は亡くなるときに「あなたがいなくなったら私たちはどうしたらよいのでしょう」と嘆く弟子たちに、「これからは自らを灯火としなさい」と最期に語ったらしいけれど、樹木希林さんも似たことをおっしゃっているのかなぁと感じた。そこには、厳しさとやさしさが同居している。私も日々生徒たちと向き合い、結果的に自分と向き合っているけど、なかなかむずかしいものだ。本当にみんなが自分の先生だなぁと思うし、演奏するにしても、何をするにしても、「人間をやっていくための」なりわいとして地続きにあるんだなと感じる。希林さんのようにはなかなかなれないけれど、真心とともに正直に生きていきたいな。希林さん、すてきな言葉をありがとうございます。

今日の音楽*

今日の言葉*

「私 役者をやるために人間をやっているんじゃなくて、人間をやっていくためのなりわいとして、役者の部分で、皆さんに出会わせていただいているという感覚だから、皆さんが先生、世の中にいる皆さんが先生」

「死ぬというのは、人のなかに生きるということ。そして、自分の中に、逝った人を生かし続けるということ」

「水ってのは、どんな形の器にも添うのに、雨だれのポツンポツンで、岩や鉄にも穴をあけるでしょ。ーーーどんな人間にも添えるけど、こりゃムズカシイ。でもネ、このやわらかさがあれば人望集ります。あとは正しく念じて、巌(いわお)を通してネ。とにかく『仕事を面白がる』デス」

「私ネ、偶然に18才で役者の道に入ったけど60才すぎてやっと将来役者目指すかなと定まったの。口を利かない子供でネわたし。しゃべるのが苦手とありますが、逆に聞く耳が育ちます。短所でなく長所を受けとるのも特技デス。自分の中の夢がハッキリしないときーーーーーならば誰かのあつい思いがあるところに関わっていくーーーーーそれも手だわネ」

「欲と雪は積もるほど、道を忘れるっていうじゃないネ。今年も 売り手よし、買い手よし、世間よしーーーで」

「法華経の薬草論品第五番にね、太陽も雨も風も、わけへだてなく降り注ぐって書いてあるの。だけど、木の持つ性質で、うまく育つものもいれば、根腐れする樹もある。陽が当りすぎて枯れるかと思えば、日陰だからきれいに咲く花もある。生徒も同じ。それぞれの性質によく耳をかたむけ聞いて、その子が一番輝く場所を探す。教育って教えるだけでなく、寄り添い、共に育つことかもしれない。それが面白くなったら、教師になって幸せーーーーーっっっョ」

樹木希林


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