若松英輔さんのラジオをしみじみと聞く。
一夜一話ずつ。
https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=1929_01
ことばに力があるというのを
信じるなにかがヒタヒタと伝わってくる。
そういう方の語ることばは真実味があり、
誠実だ。近くにありながら遠くが見える。
わたしもこういう風に音を出したい。
数年前に、フランス ナント市の
ラフォルジュルネ音楽祭に
参加させていただいた。
そのときのソリスト ケフェリックさんの音を思い出す。
ケフェリックさんのピアノは
今まで聞いた誰よりも誠実な音がしていた。
静かにヒタヒタと心にしみて泣けた。。
アンコールで弾かれたこの曲も
本当に素晴らしかった。
忘れられない。ずっと忘れられないような
音というのがあるのだ。ことばの力も
すごいが、音楽の力もまた、すごい。
すこしでもあの音に近づきたい。
今日の言葉*
「あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、何によりてか目をよろこばしむる。そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、いはゞ朝顏の露にことならず。」
鴨長明「方丈記」