ことば以前のことば

朝。「おはよう、あまちゃん。起きた?」と聞くと、「た。」と答える。過去形の質問に「た。」で答えるようになった。「美味しかった?」「た。」「楽しかった?」「た。」保育園に行くようになってから、ことばの習得が目覚ましい。おもちゃがうまくいかないと「あれ?」とふつうに言う。ママのトイレにぞろぞろついて来て「トイレ」と、扉を指さす。大好きな納豆は「なっと。」おとうふは「とーふ。」。

どんどん色んなことを言えるようになる。それが嬉しくもあり、少し寂しくもある。ことば以前のことば、ことばにならないことばを、もっと聞いていたいと思ってしまう。ことばというもので、物や感情をくくらない世界。赤ちゃんたちにとっては、この世界を分けている境界もあいまいで、所有という概念もまだそれほどなく、すべてが地続きだ。すべてがとけている。そしてきっとすべてが新しく、鮮やかに見えて聞こえていることだろう。年をとったわたしには、目の前にいるこの赤ちゃんから垣間見えるその世界が、あまりに眩く、純粋で、愛おしい。朝、目が覚めると、となりにあまねちゃんがいて、フニフニの太ももと、もみじのようなお手手がいつもそこにあって、「た。」と答えてくれる。朝は必ず2人で自撮りをする。パチリ。「変なお顔だね。楽しいね。」というと、「ねぇ」と答えてくれる。なんてしあわせなのだろう。

今日の音楽*

今日の言葉*

1.学ぶことをやめない
2.壁にぶつかったら執着しない
3.他人からの批判は気にしない
4.完璧さを求めない
5.量を追求、質は気にしない
6.考え抜くことをやめない

アイザック・アシモフ「猫思考的創作術6か条」


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