3才最後の夜

ついこの前まで、赤ちゃんだったのに、最近、4才になりました。
3年間を振り返った夜は不思議な気持ちになりました。

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3才最後の夜。かーさんは、なんだか感慨深かったよ。大きくなったなぁ。「起きたら4才だね」と確認して、眠りについた。あまちゃんは、寝るときはどうしてもママと一緒。夜遅い仕事の日以外は、ずっと一緒にねんねしてるね。寝つきが悪くて、寝るのも遅くなって、遅寝遅起きになっているのが、かーさんの悩み。

歩き始めるのも早くて、意思も強く、しっかりもので、やさしくて、泣き虫で怒りん坊で。弟ができてからは、ママを独り占めできなくて、よくヤキモキしてるよね。ごめんね。

あまちゃんがうまれたとき、初めて顔をみたとき、姿を見たとき、おなかに乗せてもらったとき。かーさんは、なんだか、信じられなくて。ほんとうに人間が入っていたのか!新しい人間が出てきた!と、なんだか、不思議で冷静で感じたことのない気持ちだった。それからは、目の前にいるこの人間のお世話をしなくては、とにかく命を守らなくては、元気にしなくてはと、無我夢中だったなぁ。不安だったなぁ、何度も泣いたなぁ、眠たかったなぁ。そして、どうしようもなく、愛おしかったなぁ。

感じたことのない、あふれ出る愛情に、戸惑いながらも必死だった。必死すぎて、よくわからなかった3年。

3年かけて、わかったのはね、一所懸命愛しているつもりでも、その何倍もの愛で、わたしは愛されていたのだということだったよ。今までの人生は、愛することをがんばってきた気がする。でも、あまちゃんが生まれてきたことで、愛をうけとる力、愛されることの大切さにも気づけたよ。ありがとう。

そして、たくさんの美しいものを一緒に発見したい、おいしいものを一緒に味わいたい、たくさんたくさん一緒に笑いたい。そんな風に感じたよ。星がキラキラしてるね、お花が咲いてるね、いいお天気だね、そんな風に、あまちゃんと確認する毎日は、思いのほか最高だよ。この世界をグンと鮮やかに、押し広げてくれたのは、あなたという存在が、わたしの人生に飛び込んできたから。どうもありがとう。

嬉しいことや楽しいことばかりではなくて、悲しいことや泣きたいことや怒りたくなることもたくさんあったね。その一つ一つが、新しい出来事だったね。あまちゃんの感情をうまく受け止め切れないとき、かーさんも、イライラして、怒って、それから、あまちゃんが寝たあと、すごく反省したり、泣いたりしていたんだよ。うまくできなくて、ごめんね。素直に出してくれて、ありがとう。


「3才までは神の子」って言うんだって。生まれたときから「何だかよく分からないけれど、この子は自分の子というよりも、新しく出てきた人間で、神さまからあずかっている子で、なんとかしなければ」という3年だったけれど、毎日毎日「ママ!ママ!」と、呼んでくれたおかげで、わたしも、やっと少しママになれてきた気がする。

朝、起きるたびに、寝顔を見るたびに、もしかして、この子は、これからもしばらくずっとそばに過ごしてくれるのかな、いつか離れていっても、母娘という関係がずっと続くのだなという「実感」が、ふと心身の内側からジワーと感じられるようになったよ。

ありがとう。生まれてきてくれてありがとう。これからもよろしくね。

夜があけた。4才の朝だね。

今日の言葉*

You must love your neighbor as yourself.
(あなたが あなたを愛するように隣の人を愛しなさい)

マルコ12・31


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