オーディションで選抜された学生たちが、
心を込めて演奏します。
プロコフィエフは風が駆け抜けるような名曲、
トマジはサックスの魅力を存分に味わえる
彩り豊かな迫力満点の作品、
ブラームスは言わずと知れた名曲中の名曲、
シュトラウスは最晩年に書かれた貴重な作品。
私もオーケストラに混じって弾きます。
自分の生徒さんがソリストで演奏するときは、
いつどこで何が来るか、何が得意で何が苦手か
分かりすぎているので、さながら、
フィギュアスケートの試合を見るように、ドキドキ。
「次、がんばれ。ここ、大事よー」と心の中で応援。笑。
皆それぞれ素晴らしい演奏になる予感。
なかなか聞くことのできない作品もあり、
楽しんでいただけるとおもいます。
沢山のご来場お待ちしております😊
今回は学生たちが下野先生の指揮で演奏できる最後の機会となった。
鹿児島大学教育学部を出られている先生は、教えることに関しても
熱く深く考えておられて、第一線で指揮されていながら、
学びに対する誠実な眼差しをお持ちで、同じ場で働かせていただき
毎回の授業で私も沢山のことを学び、胸を震わせていた。
「お前ら、そんな気持ちだったら、音楽なんてやめちまえ!」と
ものすごい剣幕で、教室をバタン!と出ていってしまうこともあった。
凍りつく教室で、あの空気のなかで、彼らは泣きそうになりながらも、
たくさんのことを学んだ。プロのオーケストラでも、学生に対しても、
いつもどんな時も真剣勝負。一歩も譲らない。学生たちには
難しすぎるのではないか?という曲を与え、学生たちも必死で応えた。
考えられないほどのたくさんの音を彼らから引き出してくださった。
下野先生と音楽を心底体験できたことは、彼らにとって
一生の宝物になったことは間違いないだろう。
私も、縁あって音楽に携わっているけれど、広い意味で、
音楽と人のつながりや、これからの時代や教育のことを考える。
私も下野先生のように、どんな時も、誠実に真剣に
音楽や人と向き合っていきたいと、改めて感じた。
先生とお会いできないのは、寂しい。本当にありがとうございました。
今日の言葉*
自分が選ばなかった道を否定することでしか
自分が選んだ道を肯定できないのであれば、
こんなに悲しいことはない。
周りを否定して、1メートル押し下げて、
相対的に自分を1メートル高くみせるよりも、
たった1センチでいいから自分自身を押し上げる、
その絶対的な1センチを大切にして生きたい。
江本伸悟さん