村上さん

音語り 〜ヴィオラ奏者 村上淳一郎さんをお迎えして〜
いよいよ明日になりました!

今回は、いつも以上に、音も語りも深く、
「音×語り」の妙が、繰り広げられそうな予感が
いたします。何しろ、村上さんが素晴らしい・・・!

まずは音色。音そのもの。

なんとのびやかで、深くて、あたたかい音色なのでしょうか。
響きがとにかく豊か。ドイツ語の luftig(空気をふくんだ。Luftは、空気)と、
saftig(ジューシーな。Saftは、ジュースという意味)いう言葉を
思いだしていました。どちらも、ドイツの師匠にいつも言われていた
言葉。決してつぶれず、風にのるように、空気を含んでいて、
それでいて、とてもジューシー。聞いていると、心も体も
ゆるんできて、解きほぐされます。。。どうしてそんな音が出るのか!
ワタクシ、質問攻めいたしました。

のどを開く。
全力で歌う。
八力を使う。
腕の「ある部分」を使う。
頭を開く。脳みそをリラックス。
ワクを使う。ワクの形が変わるだけ。
角度をぴったりとらえる。
点で意識せず、線、面でとらえる。
地声のように、こどものように、弾いてみる。
右は何もマイナスせず、左をプラスする。
左の身体も使う。
ハートがエンジン、末端はタイヤ。
いくら部品を替えてもエンジン回さなければ動かない。
弓の木と毛のあいだ。

etc………….

惜しげもなく、音の秘密を教えてくださいました。
リハーサルでも、最後の最後まで、目から鱗が落ちすぎて、
目が覚めるような思いの連続。ありがたき幸せ。

やはり、そして、いろいろお話を聞いていると、
演奏の根本は、明日の音語りのテーマでもある
「音楽を通して僕らの生き方を考える」につながっていきます。

どう演奏するかは、どう生きるか。

ふ、ふかい。。。。。
シンプルだけれど、深い。

つまり、どれだけ心を開けるか。
ハートがエンジンで、指先はタイヤのようなもの。
エンジンが回っていないと、車は動かない。
ハートが動いていないと、音楽は動かない。
逆に、ハートが動きはじめたら、話ははやい。

「心を開く」といっても、楽器を弾いているとき
だけでは足りないと村上さんは言います。
普段の生活でも、コンピ二の店員さんにも、
だれにでも、いつも、心を開く。そう決めるのだと。

曲と一体となり、音楽と一体になるには、
徹底的に無私でなければならない。小さな自分を守り、
間違うのをおそれ、そこにつながるのではなく、
もっと大きなものとつながり、ゆだねる。

それには、まずは、心を開くこと。
心を響かせあうこと。
ありのままの自分でいること。
傷つくことを恐れないこと。
自分がどうするか。どう生きるかがすべて。

……うう。

なんだか、心に響きます。

このすべてを実践している村上さんの音楽は
とても大きく、のびやかで、あたたかく、
一緒に弾いていると、自分の心も自然と
開かされていきます。開かずにはおられないというか。

もちろん、たくさん悩まれて、今の村上さんが
あるわけで、だからこそ、説得力もあります。

明日は、音の秘密や、このようなお話もたっぷりと!

演奏だけではなく、公開レッスンもあります。
来てくださるみなさまとの対話も交えながら、
みなで考え、あたためる、アットホームな会になりそうです。

まだすこしお席ありますので、
音楽をされている方も、されていない方も、
人生に悩んでいる方も、純粋に音を聞きたい方も、ぜひいらしてください。

とにかく、この音色を聞かないのは、
人生損している!と言っても過言ではありません。笑。

お申し込みは、コチラより。

最後に、村上さんの演奏をご紹介。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=GBNYGWAQlMY&w=420&h=315]

今日の言葉*

神様が大地と水と太陽をくれた
大地と水と太陽がりんごの木をくれた
りんごの木が真っ赤なりんごの実をくれた
そのりんごをあなたがわたしにくれた
やわらかいふたつのてのひらに包んで
まるで世界の初まりのような
朝の光といっしょに

何ひとつ言葉はなくとも
あなたは私に今日をくれた
失われることのない時をくれた
りんごをみのらせた人々のほほえみと歌をくれた
もしかすると悲しみも
私たちの上に広がる青空にひそむ
あのあてどないものに逆らって

そうしてあなたは自分でも気づかずに
あなたの魂のいちばんおいしいところを
私にくれた

谷川俊太郎
「魂のいちばんおいしいところ」


投稿日

カテゴリー:

, , , , , , ,

投稿者: