音語り「ヨーロッパ音楽紀行vol.2 ドイツ・オーストリア編」

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7月の音語りのご案内です。

チェンバロというと、ピアノに比べてなかなか聞く機会も少なく、
どこか高貴で近寄り難い雰囲気がする…
けれど、気になる……いう声をよく聞きます。
チェンバロの歴史や構造などにも少し触れていただきながら、
ヨーロッパを旅するように音楽で各地を巡ります。
前回は、イタリアとスペインに。
今回は、ドイツ、オーストリアへと旅が続きます。

野澤講師のチェンバロの演奏の素晴らしさはもちろんのこと、
お話もとても親しみやすく、ふれることのなかった世界の扉を
やさしく開いてくださいます。

8年間暮らして垣間見えたドイツの風土、文化、暮らしのことも
本郷講師がすこしお話するかもしれません。

Studio Trianonは、小さく可愛らしい空間。
チェンバロとヴァイオリンの音色と対話を、
ぜひご体感ください!はじめての方もお気軽にお越し下さい♪

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音楽ヨーロッパ紀行 〜チェンバロと共に〜
Vol.2 ドイツ・オーストリア編

・日時
2016.7.22(金)19:00-21:00
24(日)15:00-17:00
25(月)19:00-21:00
※各日、同じ内容です

・場所
Studio Trianon
文京区湯島2-14-3
最寄駅:御茶ノ水、湯島、末広町、本郷三丁目

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・参加費
3500円(学生2500円)

【お申し込み】

7/22 金曜日:コチラ
7/24 日曜日:コチラ
7/25 月曜日:コチラ

 

【講座内容】

Vol.2 ドイツ・オーストリア編

チェンバロ(英:ハープシコード、仏:クラヴサン)は
16世紀終わり頃、ルネッサンス時代~バロック時代~古典派時代に
ヨーロッパにて演奏されていた楽器です。

ソロ楽器としてはもちろん、教会音楽、宮廷音楽
室内楽(サロンetc.)、そしてまたオペラの伴奏(通奏低音)でも
大活躍しました。

木で作られた箱に、鉄線(真鍮なども)が張られており、
それを鳥の羽軸で作られた小さな爪がついている鍵盤を弾いて音を出します。

ドイツ・イタリア・フランス・フランダース・イギリス・スペインなど、
作曲された国々で個性も違い、レパートリーも無限大です。

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音楽ヨーロッパ紀行シリーズ 第2弾となる今回は、
ドイツ・オースリアへ。

【プログラム】

・J.J.フローベルガー(1616-1667):
「ローマ王フェルディナント4世の悲しき死に際して作曲されたラメント」

・クーナウ(1660-1722):「聖書物語」プレトリウスの舞曲

・ムファット(1653-1704):ヴァイオリンソナタ (ニ長調)

・W.F.バッハ(1710-84): ヴァイオリンソナタ (イ短調)

・J.S.バッハ (1685-1750):ヴァイオリンソナタ No.4 BWV 1017(ハ短調)

・W.A.モーツァルト(1756-1791):ヴァイオリンソナタ KV.6(ハ長調)

フレスコバルディ門下生のひとりで、鍵盤楽器の達人であった
フローベルガーの悲しみの表情に満ち、伝統的な手法が
非常に効果的に用いられられている秀作を。

旧約聖書にある物語を描いたクーナウに続き、
ムファットのヴァイオリンソナタ。
ドイツのバロック様式にイタリアやフランスの様式を
移入し、重要な役割を果たしたコスモポリタンであった
ムファットの音楽はどんな響きがするでしょうか。

そして、ドイツの作曲家といえば、
必ず名前があがる バッハの登場!

…とその前に、今回は、子沢山であったヨハン・セバスティアン・バッハの
長男であるヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの作品を取り上げます。
父親の期待と愛情をもっとも受けたとされる彼はどんな生涯を送り、
どんな音楽を遺したでしょうか。

J.S.バッハのヴァイオリンソナタ第4番は、
12年連れ添った最愛の亡き妻マリア・バルバラとの
嘆きとかなしみの対話。そして愛と祈り。
深い静けさとかなしみが根底に流れ、神とともにある音楽。

「神を讃えることを唯一の目的としないすべての音楽は、
音楽ではなくて混沌であり悪魔の騒ぎにすぎない。」
(J.S.バッハ)

最後は、天才モーツァルトの軽やかな音楽を。
ベートーヴェンの時代のように、ピアノとヴァイオリンが
対等にぶつかり合わず、あくまでピアノに寄り添い、伴奏し、
間を縫うように遊ぶヴァイオリンとの関係をお楽しみください♪

使用楽器は、フランスの名工・エミールジョバン制作、大型イタリアンチェンバロ。

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【講師】

●野澤知子(チェンバロ)

チェンバロ奏者・クラヴシニスト・ピアニスト。

和歌山県生まれ。英国王立音楽院ピアノ科卒業。在学中エルス・クロス賞を受賞、大垣音楽祭出演。F.ウィボー、M.ロスコー氏に師事。東京藝術大学古楽科にてチェンバロを鈴木雅明氏に師事する。アカンサス賞、安宅賞を受賞、修士修了。

パリ市高等音楽院古楽科にてクラヴサン、通奏低音、古楽アンサンブル、伴奏法を研鑽、満場一致栄誉賞付き最優秀演奏国家ディプロムを得て修了。
C.ルセ、P.アンタイ、N.スピート、L.スチュワート、A.ジルベライシュ、B.ラヌー、M.ジェステール(オルガン)、G.モリーニ、J.チュベリ(17世紀イタリア音楽)、F.ミッシェル(フランス通奏低音)各氏に師事。
第17回山梨古楽コンクール第1位。きのくに芸術新人賞、大桑文化奨励賞を受賞。ブリュージュ国際コンクール・ディプロマ賞。フランスクラヴサン協会より、若手活躍する演奏家として選ばれる。文化庁芸術家在外研修員。

ヨーロッパ、アルゼンチンにて、古楽オーケストラ、アンサンブルのメンバーとして、ル・パルルマン・ド・ムジーク (M.ジェステール), オペラ・フオーコ (D.スターン), フオーコ・エ・チェネーレ (J.ベルンヘルト), ラ・シャペル・レナン(B.アレー), アンサンブル・アルマツィス (I.パパス), アンサンンブル・サラマンドル (B.タンチュリエ、17c.イタリア音楽アンサンブル), プリンチピ・ヴェネツィアーニ(M.笠原、17c.イタリア音楽アンサンブル) , アンサンブル・クラロスクーロ(バロック・ジャズ), 2e2m(現代音楽) 活動する。
2006〜11年に、D.スターン指揮「オペラ・フオーコ」にてバロックからモーツァルトまでのオペラの通奏低音を担当。
母校パリ市高等音楽院のバロック声楽クラスをはじめ、ロワイヨーモン財団、アンブロネ財団、フランス各地での講習会、ペリゴワール・ノワール音楽祭等のアシスタントを努める。Chéf de Chant (コレペティ)、講師としても活動する。2014、5年「レ・タラン・リリック」(C.ルセ指揮)オペラ製作研修員。指揮、オペラ製作全般について学ぶ。帰国後も毎年フランスでの演奏を続けている。

日本では、蔵の街音楽祭、軽井沢八月祭、「R」の音楽会(大阪)、北とぴあ国際音楽祭、山梨古楽フェスティバル等でソロリサイタル、またエミリアノ・ゴンザレス等、歌手とも多数共演を行っている。
2012, 14, 15年ジョイバレエストゥーディオ主催、ラモーのオペラ「プラテ」「華麗なるインドの国々」を指揮。ソニー国際オーボエコンクール第8〜10回公式チェンバリスト。

フランスと日本をつなぐアンサンブル『Cie du Trianon カンパニー・デュ・トリアノン』主宰。
バロックジェスチュアを用いた演奏会、和歌山にて「チェンバロと楽しむガーデンコンサート」、京都Cafe・Montageにて「古楽週間」、3人のチェンバロユニット「6Mains 8Pieds シマン・ウィピエ」を企画、好評を博す。

日本チェンバロ協会、日本イタリア古楽協会、フランスクラヴサン協会会員。
http://ameblo.jp/studiotrianon/

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本郷幸子(ヴァイオリン)

東京藝術大学、ドイツ国立トロッシンゲン音楽大学を卒業。ドイツヘッセン州立ヴィースバーデン歌劇場オーケストラにて、3年半研鑽を積む。これまでに札幌 Pacific Music Festital(PMF)、ドイツ シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、フランスナント市 ラ・フォル・ジュルネ音楽祭などに参加。2010年夏、ドイツより帰国。現在は、上野学園大学ヴァイオリン科非常勤講師として後進の指導をしながら、クァルテット・オチェーアノ、横浜シンフォニエッタなどのアンサンブルを始め、幅広く演奏活動をしている。
寺子屋NOTH.JPでは、広く一般に音楽に親しみ深めていただく場として、音語りを開催。
4スタンス身体理論トレーナー(コーチ級)

http://sachiolin.wix.com/sachikohongo3

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