spac 天守物語

GWは、静岡まで、spacの「天守物語」を観に。観劇中は、託児サービスがあるということで夫婦で観劇を楽しめてカンゲキ😭こんな文化的なことを2人で楽しめたのは出産後、初めてかも、カンゲキ(何度も言う)😭全てにおいてハイクォリティすぎて、圧巻✨脱帽。

この世界観大好きで、もし若いときに知っていたら、飛び込んでしまっていたかもしれない。。

託児サービスは、1人500円!
はじめてのところで、親と離れられるかな?と
心配は杞憂におわり、沢山のおもちゃがある和室に入った途端、瞳孔が開いて、バイバーイ!も、聞こえない様子だった笑。

野外劇場で、空の色や、光や、におい、温度が、昼から夜へと、次第に変化してゆくなか、まるで、紅茶とミルクがとけるように、日常を忘れて、自然のなかにとろけていく自分を感じた。

ズンドンドンドンドンドコスチャチャチャ

パーカッションの音が全身に鳴り響く。「マハーバーラタ」を初めて観たときと似た音楽。あの音を聞くとなぜか私は泣きそうになってしまう。まるで赤子が胎内で母体の鼓動や内臓の音を聞いているかのような、どこか懐かしい感じにふるえる。

(天守物語 路上パフォーマンス
https://youtu.be/GIXP9o6Zacg)

(マハーバーラタ
https://youtu.be/MMVBTRQqyMU)

この劇団では、演じる者も、音楽を鳴らす。のみならず、今回は、マハーバーラタと同じく、動き手と話し手で、役をそれぞれ2人で作り上げる。人形浄瑠璃のようなスタイルだ。はじめは少し混乱するが、次第に慣れてくるのが、面白い。音楽、声、役者、衣装、大道具、小道具、舞台装置、、、舞台を成り立たせる全てのものが、見事に渾然一体となってひとつの生きもののようにうねる。波打つ。息づく。心臓も肺も脳みそも、それぞれが自律し、仕事をし、一つの生命体として息づいている人体のように、一つの見事な生命体のようだった。天晴れ。。。

“あらすじ

戦国時代。「白鷺城しらさぎじょう」の異名をとる姫路城。だがその第五重は、「人間は生きて帰れぬ」といわれる、魔界の者たちの棲家すみか。居並ぶ妖怪たちをつかさどる天守夫人・富姫とみひめは、猪苗代いなわしろに帰る妹分の亀姫に、城主・武田播磨守はりまのかみ寵愛の鷹を土産として持たせる。播磨守に鷹探しを命じられた若き鷹匠・姫川図書之助ずしょのすけは、生きて帰れぬことを覚悟で第五重に現れる。富姫は妖怪に臆さぬ図書之助のいさぎよさに心をひかれ、命を奪わず地上に帰すが、主君の元に戻った図書之助はあらぬ誤解を受け、やむなく再び富姫の前にあらわれるのだった…。”

恥ずかしながら、泉鏡花は、読もう読もうと思っていて未だ読んでおらず、天守物語も読まずして、観劇にいたった。前情報があまりなかったのは逆に新鮮でもあった。

妖怪と人間
魔界と人間界
男と女
光と闇
城と地上

さまざまな異世界が交わり行き来する

興味深かったのは、冨姫はじめ女性の役に野太い男性の声をあてていたことだった。記憶が定かではないが、おそらく、男性の役には女性が声をあてていたように思う。それもあって、はじめは、脳内でバグを起こして、慣れるまですこし時間がかかるのだが、慣れると何とも不思議、それである必然性を感じてくる。演奏していても、特に異種の楽器とでは、近づこうとせず、溶け合おうとしすぎず、あえて、それぞれの特徴をぶつけ合うことで、よいアンサンブルが生まれることがある。料理でいうと、それぞれの味がきちんと立っていて、尚且つ、全体のバランスがとれているというか。

陰と陽

作品全体として、あらゆる面で、この絶妙なバランス感覚が、光っていた。

衣装もどれも見事で、目を奪われた。冨姫のおどろおどろしく美しい妖気が薫り立つ。鯉のぼりの描かれた布は、背中に彫られた刺青のように、艶めかしかった。亀姫はチャーミングでありながら、道化のようなキャラクターが、衣装でも髪型でもよく表現されていた。演じた榊原有美さんも、瑞々しくて、本当に素晴らしかった。

冨姫を演じた美加理さんは、役者としての風格が抜きん出ており、ただそこに立っているだけで、作品の全てを物語っているような、絶対的な存在感があり、脱帽。。。

立っているだけですごいと思い出すのは、お能の立ち姿もそうだけど、やはりマイケルジャクソン。何万人という観衆の発狂を、登場して数分間、ここまで全身でしっかりと受け止められるのはマイケルだけなのでは。。。。


https://youtu.be/Hxgo-Qu-ZZE

この世ならざる高貴な冨姫が、結界のその先にいるはずの人間に恋してしまった途端に、自己を保っていたなにかがガラガラと崩れ落ち、床にひれ伏し悶える姿は、恋というものの狂おしさを見事に浮き上がらせていた。悲恋に終わるのかと見せかけて、最後の最後で突如として現れたヘンテコな神さま?に、2人が救われるのも、意表を突かれた。陰で長い時間引っ張っておいて、突然、陽で終わる。この転換とともにどこか祝祭的に終わる。

面白かった!最高だった!
spacありがとう!

次の日は、駿府城公園内でゆっくり過ごしたあと、新幹線の時間まで、静岡駅近くの科学館で、遊んだ。
https://www.rukuru.jp/
ミニ竜巻を体験できたり、盛り沢山の内容で、眠いのと楽しいのとで、2人とも瞳孔が開いていた😂

楽しいGWでした⭐️


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