秋が深まる今日このごろ。
レッスン室で、一所懸命ヴァイオリンを弾く
生徒さんの背後に広がる夕焼けがあまりに美しくて、
先生、思わずレッスンを中断。笑。
「ほら、みて!綺麗だねぇ」
「うっわーーー!!!すっごい綺麗ですねぇ、先生ーー!」
「ほんとに綺麗だねぇ・・・・」
「きゃぁぁぁ、この色大好きな色です(><)!!!」
「綺麗だねぇ・・・」などと繰り返し、
しばし、先生と生徒で、空に見蕩れる。
みるみるうちに、色も形も変わって行く。
一瞬たりとも、同じときはないのだなぁ。
まるで大空に描かれる絵のよう。
「自然の力ってすごいねぇ。
わたしたちも、音楽も、きっと自然の一部だねぇ」
などと、もっともらしいことを呟いて、レッスンに戻る。
秋は、風のにおいが変わる。
雨の予報が出ていたのに降らなかった日に、
学校の帰り道でランドセルを背負った男の子たちが、
傘で、「ティヤー!」と言いながら
チャンバラごっこをして、元気に駆け回っていた。
子どもは風の子だね。
宝石のような時間。
私たちは、みな思いもよらない今を生きている。
・・・みつを。
今日の言葉*
「花に嵐のたとえもあるさ、
さよならだけが人生だ」
井伏鱒二